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小学校国語 詩の指導の工夫 ~授業の工夫と指導のポイント~ 

授業

どの学年にも必ずある、詩の授業。

今日は私が教えてもらってきたことを基に詩の授業についてまとめる。

かく言う私も詩の授業が大の苦手だった。ぜひ同じ思いの人に見てもらえたらと思う。

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この記事を読んで分かること

  • 詩の技法
  • 詩の指導の基本的な要素
  • 実際の授業例

ちなみに、他の記事も全てそうだが、私の実践したことをまとめているだけなので、決して正しいことや素晴らしい実践ばかりではないと思う。一つの実践例や考え方の例として参考になれば幸いだ。

詩の授業の基本的な考え方

何を学習するか

他の授業と何も変わらない。

この詩を読むことで何を学習するかを明確にもつこと

が始まり。

詩の学習内容は大きくいくつかのパターンがある。

①音読を通して詩のリズムを楽しむ

②詩から想像する、考えを共有する

③詩の技法を学ぶ

他にもあるが、これらを全て完璧に1時間で教えることは難しい。

本時は何を学習するか、絞っておくことで、詩のどこに着目させるかが見えてくる。

どこに着目するか

さて、学習する内容が決まったら、それは詩のどこに着目すれば学べるのかを考える。

例えば

①詩のリズムであれば

連のつながりや、五七音の音、韻などを指導することが必要。

②読み取りであれば

比喩、色、オノマトペ、題名など。

③詩の技法であれば

その学年に合った、もしくは扱う詩に含まれる技法。それを使った別の詩を比べて読むなど。

この授業は学年の授業開き。たった3文字の言葉から考えることが一人一人違うことを示した。

どんな学習活動にするか

さて、読み取ることが決まったら、それらをどのように授業するかが大切。

ただ教え込んだり、「〇〇がわかるのはどの部分でしょう。」なんて読みをしたらつまらない。

例えば私なら、こんな活動を通して学習したことがある。

  • 穴抜きにして、詩の題名から内容を当てるクイズ形式
  • 視写したのち、どれだけ技法を見つけられるか競争
  • 詩の内容から書いた人がどんな人物か勝手に推理
  • どんな人(物)目線の詩かを考える

ほら、ワクワクしてきた。

詩の技法

技法の種類

さて、具体的な実践例を示す前に、詩の技法についてまとめておく。

これらを学年に合わせて指導していくと、そのうち子供達が自分の言葉で表現する時に同じ技法を使おうとする。

技法の種類説明技法の種類説明
比喩ある物を別のある物に例える技法。直接的に色を表す。もしくは動植物や景色で色を表す技法。
直喩比喩の一種。
「~のように。」「まるで~」と直接例える。
擬音、擬声、擬態というように本来文字に表れていない様子を文字で表す技法。
暗喩比喩の一種。
直喩のような言葉を使わずに別のもので表す。
行の同じ部分に同じ音韻が使われている技法
最初や最後がそろっていることが多い。
倒置法主語と述語をわざと逆にする技法。対句同じ形の連や文が対にして並べる技法。
反復同じ言葉や同じ文を繰り返す技法。リズム五音や七音で語呂を良くしている技法。
(リズムと言うかは知らない)
体言止め体言でわざと止める技法。
詩の技法一覧(これ以外にもあるかも)

実際の詩で技法の確認

さて、上記だけではピンとこないと思うので、以下の詩で、どこに技法が隠れているか考えていこう。

これは数年前、二瓶弘之先生から教えていただいた実践である。

引用元(金子みすゞ-1024×640.png (1024×640) (empatheme.org))

この詩から技法を探し出すと、いくつ見付けられるだろうか。

私が探すとこうなった。

詩の技法の例

見やすくするため、一ヶ所しか引いていないところもあるが、実際はどの連でも同じように技が使われている。さて、これらの技法を学びながら、本時で身に付けたい学習内容に近づけていく。

実際の授業

それでは、実際に行った授業を例に挙げてみる。

4年生「春のうた」

これは4年生の授業。

そのため、「楽しむ方法」をキーワードに、言葉から想像を膨らませることと、少しの文字でも友達と考えが違うことを楽しんだ。

以下は大まかな授業の流れ。もっと具体的に聞いてみたいという方、もしいたら気軽にお問合せまで。

  1. 題名だけ書いて、どんな詩が始まるか想像する。
  2. 作者の名前だけ書き、性別、年齢、職業など自由に想像する。
  3. 「ほっ、まぶしいな」だけ書き、ここから何が分かるか&何が気になるか、自由に述べさせる。
  4. つるつる、そよそよ、が何故使われているのか考える。
  5. 「ケルルンクック」とは何か。なぜ「ケロケロ」ではないのか。
  6. この詩で表現していることは何か。
  7. この詩の主人公は誰か。

これだけ書くと、なんだか端的な授業に見えてしまうが、これらを子供達の会話と混ぜながら、あくまで詩を楽しむことを本時では狙った。

ちなみに、詩に出てくる「わたし」や「ぼく」は作者ではない。

私も以前指摘された。仮に作者本人のことでも、何歳の頃の作者かが変わる。決して間違えないようにしよう。

終わりに

詩が苦手。詩を流している。という声や相談をよく聞く。

今日の記事が誰かの参考になって、少しでも詩の授業を子供達と楽しんでもらえたら幸いだ。

他の詩の実践もまたそのうちアップしようと思う。

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