学年末、、、忙しい、、、。
残すところあと数日という方が多いのではないでしょうか。
こちら、スーホはかなり前の授業になってきてしまいましたが、更新しておきたいと思います。
ここが一番面白い授業だった。
導入~何が変わっていく話?~
物語の学習では、主人公がだれか、大きい出来事が何か、そして、何が変わる話かを考えていくことで、全体像が読めていく。
本時では、児童の疑問を基に物語の中心となる「何が変わる話か」というところに着目して学習を進めていく。
主人公は誰??
T「さあ、前回の授業で疑問が解けたけれど、まだ、疑問が残っているね。なんで、白馬は走り続けたのだろう。今日はそれを考えていこう。」
T「この話の主人公は誰かな?」
C「スーホ!!」
C「だって、スーホの白い馬だもん!」
C「でも白馬がいないとお話が進まないよ??」
結論から言うと、私個人としては主人公はスーホで良いと考える。
〇初めから終わりまで登場している。
〇最初と最後で大きく変わる何かがある。
という2点に当てはまる。だが、子ども達にとっては白馬も大事な人物であり、主人公のように見える。それでも良い。
そうこう話していると、別の子が言った。
C「どちらも主人公なんじゃない??」
ううん、この発言は使わなくては。
T「じゃあ、二人とも大事なのはわかった。でも主人公ということは何かが大きく変わるはずだ。」
T「この二人の何が変わるお話なんだろうね。」
さて、考えるかなと思っていたが、すぐにこんな意見が。
C「スーホと白馬のきずなが変わるのだと思う。」
ううむ、いいなあ。きずなね。と考えながら聞いていた。これで今日の課題が固まった。
展開~二人のきずなが深まった出来事とは?~
ここからは、課題解決のために、もう一度出来事を振り返っていく。
何が起きて、どのように二人の関係は変わったのか。
大きく分けると
- スーホが白馬を拾った
- 羊を助けた
- 競馬の大会で優勝した
- 白馬がとのさまにとられた
- 白馬が逃げ出した
- スーホが白馬のもとへ
となる。この色分けは何だと思いますか。
T「まず最初は、何があったかな。」
C「スーホが白馬を拾った!!」
T「そうだったね。この時のスーホは白馬が好きだったのかな?大事だったんだっけ。」
C「いや、違う。多分最初はかわいそうだからとかの理由で連れて帰ってきただけ。」
T「そうかあ。なんでだろうね。」
C「スーホは優しいから、きっとこのままだと死んでしまうと思ったんだ。」
というようなやり取りを続けていき、内容の理解を深めた。
お互いの恩返し
やりとりをしているとあることに子供たちは気が付いていく。
C「あれ、これお互いに守りあっているね。」
そう、最初は、スーホが白馬を拾う、助ける。ただそれだけだが、白馬にとっては大きな大きな出来事。
それを受けて白馬は羊を守るシーンで活躍。これもスーホにとって羊を守るというのは生活を守ることにつながる。
上記の項目、青はスーホから、緑は白馬からスーホにした行動である。じゃあ、赤は?というと
二人で成し遂げたことである。
C「白馬はスーホに一位をとらせてあげたかったんだよ!」
C「でも、スーホも白馬と一緒に出たかったんだよ。」
「馬を売りに来たのではありません。」という言葉の思い
T「でも、白馬はとのさまにとられちゃうよね。」
C「うん」
C「さいてい!」
T「でも、とのさまに逆らったら大変なことになるのに、なんでスーホは言い返したのかなあ?」
言い返した言葉について、考えさせる中で、自然とスーホと白馬のつながりに着目させていく。
C「取られると思ったから」
C「白馬がとても大事だから、物みたいに買うのが許せない!」
T「スーホにとって白馬はどんな存在なのかな?」
C「大切な友達!」
C「違う、親友だよ、お手紙でやったときみたいに!」
C「違うよ、家族だよ!」
T「どうして家族なの??」
C「だって『兄弟に語りかけるように』って言ってるから、スーホにとっては家族と同じなんだよ。」
C「家族を取られそうになったから怒った!」
C「家族をもの扱いされたからだ!」
T「みんなは家族を売れって言われたら怒る?」
C「(声をそろえて)怒る!!!」
なるほど、子どもたちはするどい。
会えない間の二人
さて、ここまで来たらもう迷う必要はない。
なぜ、白馬が走って走って走り続けてスーホのもとへ帰ったのか。
会えない間もスーホの悔しさが書かれている。白馬は家族のもとへ帰ろうと必死だったのかもしれない。
二人のつながりは会えない間も途切れていなかったというのが子ども達の読み取りだった。
でも、白馬は死んでしまった。
まとめ~二人のつながりは~
今日の授業から、この物語は「スーホと白馬のきずなが深まっていく」話であるとまとめ、「つながりは、お互いへの恩返しを繰り返す中で深まっていった」というのが子どもと出した結論だった。
だが、白馬は死んでしまう。次回は、死んだあとのつながりと、この物語のクライマックスにせまっていく。
(実は次の授業の方が感動した。)
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