みなさまお久しぶりです。
誰にも教えていないブログのはずなのに、検索に引っかかってか見に来てくれる人が多く、今年も頑張ろうと思います。
もともとは備忘録と思って始めたブログですが、誰かの何かの参考になると信じて、今年度も更新していこうと思います。
導入
今回は6年生の物語教材「帰り道」
1と2に分かれた物語は視点を律と周也で変えることで、全体像の捉え方や人物像の捉え方が大きく変わる面白い教材。
教材自体が面白い分、指導の仕方、重点とする指導事項を明確にしていかないと、「面白かった」で終わってしまいそうな面もある。
だが、物語ってもともと「面白い」から読むのであって、そこも大切にしたい。なので今回は
①物語の全体像を具体的に想像する
②ただ、楽しむ
の2点を大切にしていきたい。
子供たちにもそんなことを伝えた、今年度一発目の授業。さて、始めます!
桃太郎ってどんな話?
T「よし、物語を今日から学習していくよ。」
T「突然だけど、桃太郎って知ってる?」
C「当たり前!」(さすがに最高学年はただではのらない。」
T「では、桃太郎ってどんな話?」
C「鬼を退治する話!」
C「仲間を引き連れて、宝を取る話」
C「桃から生まれる話」
うんうん、そんなところだろう。
T「そうだよねー。(板書)
鬼目線だとどうなる?
T「じゃあさ、もし、主人公が鬼だったらどんな話になる???」
ここで、視点を変えるということを一度経験させてみようと上記のような問いかけ。
C「うーん、なんか知らないやつが襲ってくる話。」
C「急に宝を奪われる話」
うん、色々出てくるなあ。
ここでこんな画像を見せる。
これはある年の広告大賞の作品。
T「内容が合っているかどうかはさておき、誰から見たかを変えるだけで物語の内容がガラッと変わりましたね。」
T「これを視点を変えるというんだけども、今回はこんなことをして物語を楽しんでいきましょう。」
ここで、子どもたちに今回の学習のポイントが視点であることを捉えさせる。
展開~視点に着目させるために…~
物語文を読む時に着目する点として、「誰が変わり」「どのように変わり」「なぜ変わるのか」という視点を持っている。
これらを用いればある程度の読みはすでにできる6年生。なので今回は
1の「律視点のみ」を印刷して配った。
T「さて、どんな話だった??」
こんなことを投げかけると、1つの視点から読んだ感想や意見としていろいろ飛び出てくる。
それらを受け止めながら、黒板に書き込んでいく。
T「主人公は誰?」
C「律」
そうかそうか、じゃあ、「周也がわの立場だと同じ物語になるかね。」
何か裏がありそうな…
さて、ここからは最後時間まで、何か、隠されていそうなシーンを取り出していく。
T「実は裏で何かがありそう。そんな場面はあるかな。」
C「実は野球はさぼってきたんじゃない?」
C「周也も実は何か考え事してそう。」
C「いや、実は周也は本当に何もわかっていないのでは?」
そんな話をまとめ、次回は律視点を追っていくと決めたところで授業終了
まとめ~視点を変えて読むために~
視点を変え、全体像を人物の行動や描写から想像していく。そんなことが出来たら良いなと思って始めた授業。一番はやはり「物語読むのって面白いな。」と思ってほしい。
でもそれだけでは足りないので、あえて視点を変える必要性を生み、面白そうだと思わせる導入で引き付けた。
次回の授業(もう終えているが)で、読みをより深くしていきたい。
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コメント
初めまして。わたしはアメリカに住んでいて、現在娘が日本人学校でこの単元を習ってます。日本語に触れる機会が少ない上に1週間に一度しか授業がないので学習面での親のサポートが必須なのですが、今回こちらのサイトが大変参考になりました。とても分かりやすくて、読んでいるだけで授業を受けているような感覚になりました。どうもありがとうございました☺︎
とらさん
嬉しいお言葉をいただきありがとうございます。
誰かの参考になればという思いで書いているブログです。
娘様の学習の助けになれば幸いです。
他の単元でもご質問ご意見等ございましたら、また遠慮なく仰ってください。