授業4年生

4年生「思いやりのデザイン」第2時~何を伝えたいのか考える~

授業

前時では、説明文とは何かを考えながら、これから読み進める意味について共通理解を図った。本時では1つ目の説明文である「思いやりのデザイン」を練習として読み進めていく。

前時の授業はこちら

導入~筆者はどんな人?~

まずは、読んでみて考えたことを述べていく。

今回の読む視点は「筆者の技(工夫)を読む」ことと「筆者の考えを捉える」ことである。

「思いやりのデザイン」本時の課題と身に付ける力

T「さて、この文章はまず、なん段落で分かれている?」

C「5!」

T「そうだね。さて、題名は?」

C「思いやりのデザイン!!」

T「よろしい、筆者は?」

C「木村博之さん」

T「では、木村さんはどんな人??」

C「!???」

いきなりこんなこと分かるわけがないかもしれないが、私は普段、物語も説明文も詩も、作者や筆者について考える時間をとる。

特に説明文は筆者が伝えたいことを書いている。筆者がどんな人物で何を伝えようとしているのかを捉えることは読解につながる。


C「多分デザインを書いている人かな?」

C「いやいや、デザインを扱っている人かもしれない。」

C「多分どちらにしろ、デザインに関わっている人だ。」

T「じゃあ、この人は何が言いたいんだろうね。今日はそれが読み取れて、そこに向かう工夫を見つけられたら〇だ!」

展開~この文章に隠された技を探せ~

実は自習が1時間あったので、予めこの文章を読んで、自分の考える限りの技(表現の工夫)を探していた。

T「さて、1~5段落の中で、技が見つかった段落はどこかな??」

C「全部あった!!


・・・なんと頼もしい。教えることあるかなと不安になりながらも授業する。

T「じゃあ、1段落目には何があった??」

C「最初にインフォグラフィクスについての説明があった!」

C「例が出てた!」

C「なんか、言葉の説明をしていた!」

T「そうだね。ということはまとめると、最初の段落で筆者は何をしようとしている??」

C「説明!!」

こんな調子で、各段落で使われている表現の工夫について触れていく。

本時の板書

言いたいことはどこ?

T「じゃあ聞くけれど、筆者が言いたいことはどこに書いてあるかな?」

C「うーん、」

C「最後じゃない?」

T「なんで?」

C「だって、『このように』って書いてあるから!

うんうん、よく見についているなあ。

T「そうだね。このようにとあるから、まとめようとしているね。」

C「先生、『つまり』もある!」

T「じゃあ、この木村さんが言いたいことは?」

C「インフォグラフィックスは、見る人の立場になって考えてるよということ!」

C「これが思いやりのデザインの意味だったんだね。」

T「なるほど。じゃあこの文章は1と5段落があれば良いね!」

C「だめ!!!」

T「え、なんで!?」

C「このようにってことは前の段落がないと成り立たない!!」

なぜ、写真は2枚?

うんうん、よく考えている。さて、ここから段落のかかわりに。

T「そっかあ。じゃあ、前の3,4を見ていくよ。」

ここで、地図が使われていることを表現の技として見つけていた子ども達。なのでそこを問う。

T「なぜ、2枚の地図を使っているのかな?」

C「わかりやすく見せたかったんだよ。」

T「でも、デザインの事を話したいなら、1枚でもいいし、たくさん見せるのなら3枚くらいあってもいいよね。」


C「何かを比べてるんじゃない?」

T「何かって?」

C「だってほら、両方の地図にそれぞれ良いところと悪いところがあるもん。」

T「なんで悪いところのことをわざわざ書いているんだ?」

C「見る人によって変わるからってことを言いたかったんだと思う。」

C「だから『このように』という言葉で思いやりにつながっているんだよ。」

C「なるほど!」

この単元で学ぶこと

上のように話していった結果、①最初と最後で考えを述べていること。②そのために例を挙げているため、「中」が主張するうえで重要であること。段落同士を見る必要があること③一つ一つの例には意味があり、考えにつながるように選ばれていること。を学んだ。これらを生かして「アップとルーズで伝える」を読み取っていく。

この単元では「段落相互の関係」について説明文を通して学習する。だがそれ以上に、筆者が何を伝えたくて書いているのか、それに対してどのように考えるか、読み取ったうえで考えを形成するところまでたどり着きたいとおもう。

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