授業4年生

4年生「詩を味わおう」~国語における、オンライン授業の工夫~

授業

9月。皆様の学校は今、どのように学習を進めているだろうか。

本校ではオンライン学習が1週間決まり、初めての環境で子供たちとどのように学ぼうか考えている真っ最中。

だが、考え方を変えると、とても良いチャンスだ。授業を変えるチャンスでもあるし、何より新しいことを始めるのだから失敗を恐れずいろいろチャレンジできる良い機会だ。早速オンラインでどのように学習していくか、実践したことを書いていこうと思う。

導入~オンライン学習の中での国語~

さて、わくわくのオンライン授業。

本校が使うソフトはMicrosoft teamsである。同じようなものが各社から出ていると思うが、今回はこのteamsを基にした実践を書いていく。

オンライン授業ではなく学習という言葉の意味

なぜ「学習」なのか。言葉自体はどちらでもよいのだが、本校が(そして私が)オンラインで求めているものは2つ

  1. 子供たちの学びの保証
  2. 子供たちのつながりの保証

学べて、つながれる。ここを目指すにあたり、「学校の授業を再現しよう」とは思っていない。

好きな時に学習でき、学習内容に合わせ、自分の学びの形を変えられる。

そんなことができるようになったら、この先学校が再開した後も、授業自体が少しずつアップデートされるのではないかと思っている。

課題の出し方

そうすると、課題の出し方に工夫が必要だと考えた。

つまり、その時間、その場でなければできない課題ではなく

後からでも、自分のペースで学習できる課題。そして学びが保証され、学力が身につく。
なにより、遠く離れていても「やりたい」と思える課題。

本時はそんなことを考えて、初日ということもありこんな課題を出した。

teams上に載せた課題

狙いは2つ。

1つ目は操作に慣れる。

2つ目は詩の技法+想像を広げる

ということである。詩についてはかなり学習していたので行けるのではないかとも思い、この課題にした。

展開~オンラインでいかに子供とつながるか~

前半戦~あえて子供と関わらない~

さて、早速授業時間。

とはいっても、授業の時間だから子供たちとずっとつながったり、授業をしたりということはしない。

せっかくオンラインなのだから、自分の時間も交流の時間も選びながら行えるようにしたい。

そこで、下記のような課題をteamsにwordで貼り付け、個々にダウンロードし、提出できる形をとった。

これだけでも各々考えることができるし、じっくり言葉と向き合えるのではないだろうか。

(ただ、これが課題だけ投げて考えろだと、曖昧過ぎて難しい。視点を絞る必要はある。それが先ほど書いた課題の内容になる。)

中盤戦~ビデオ会議でつながる~

20分くらい過ぎたころにあらかじめビデオ会議を開いていることを伝えておく。

交流したい子はそこに入ってくるということになれば、選択肢が生まれる。

ビデオ会議の様子は顔が写ってしまうため写真を載せられないがこんな流れだった。

T「さて、今日は詩の学習だね。どっちの詩を選んだかな?」

それぞれが手を挙げる。

T「うん、じゃあ、忘れ物が多そうだから、こっちの詩について少しだけ話してみようか。」

T「何か『ここは技が使われている』という言葉を見付けた人はいるか?」

C「夏休みは行ってしまった!」

T「ん?なんでそこが技なの?」

C「だって人みたいに言ってる、雲なのに!」

T「おお、確かに!これをなんていうか覚えて?!」

C「擬人法!」

T「いいねえ。じゃあ、なんでいったじゃなくて、いって『しまった』なんだ?」

C「うーん」

C「夏休みがもっと続けばいいのになあって思っているから!?」

T「なるほど。じゃあこの詩の『ぼく』はどんな人物だ?」

C「こども!」

などなど、普段の授業のやり取りに少し近い話をする。

この時間に参加していないと、課題ができないという内容はまずいと思うが(保証できない子が出てきてしまう。)、学びを深めるための会議はオンラインでできる良さかなと思う。

中盤戦その②~オンラインつなぎっぱ~

さて、ここからは自分のに戻ってみよう!と言いつつ、オンラインはカメラオフでつなぎっぱなしにする。そうすると、そこからは気になったことをすぐ聞ける環境が整う。チャットでもビデオでも好きな方を選べるし、必要ないと思えば一度退出すればよい。

学級での授業を再現しようとするとこうはいかない。教師が板書を映し、前で一人べらべら話し始めてしまい、子供の学びより教師の行動が優先される。

中盤戦③~チャット活用~

さてさて、もっとオンラインの活用を進めよう。

せっかくチャットができるのだ。させようじゃないか。

今回の学習は「忘れもの」「ぼくは川」の2つの詩から1つ選んで好きに学習するという内容。

この2つの詩に対してスレッドを作ってあげると、そこからはもう子供たちは嬉しそうに自分の考えを述べ始めた。

返信は100件以上になっていた。

終わりに ~気楽に、気長に、幅広く~

さて、練習の日なので、出した課題に対して正対して取り組み、提出するという流れがつかめれば良いやと思っていたので、本時はそこまで成果にこだわってはいなかった(そもそもまだ夏休み中)。だが、それぞれが自分なりに学んだ姿をみて、安心すると同時に嬉しかった。

ある子が提出した課題。このような形で全員分私の元へ提出されてくる。

初めてのオンライン学習。どのように今後進めていけるかわからないが、できる限りのことを試して、やはり学習すること、特に国語が楽しいなとそう思ってもらいたい。

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明日も楽しんで授業を作っていきましょう!

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