授業2年生

2年生「スーホの白い馬」人物像を読む 5時間目

授業

なかなかあわただしい日々が続き、更新ができていなかったので、改めて頑張ります。

導入~人物を読み取らせるために~

物語の確認

本時から、精査・解釈に入っていく。ただ、場面ごとに読み取りをさせてもつまらない。ここまでで物語はある程度学んできているはずなので、場面の様子や人物の行動に着目させるため、今回は子どもの疑問から発問を考えていく。

T「この前たくさん出した疑問を今日から読んでいこうね!」

T「さて、白馬はスーホに育ててもらって競馬に出たけど、とのさまにとられてしまったよね?」

C「うん!」

T「でも、スーホのところに逃げてきて、途中で矢を打たれてしまったよね。」

C「すごくかなしかった!」(みんな悲しそうに)

T「そうだねえ。なんで逃げたんだろうね。逃げなきゃ打たれなかったのにね。」

C「スーホが好きだったんだよきっと!」

T「でもさ。スーホは貧しいじゃない。それに引き換え、とのさまはお金持ちだし、なんでもしてくれるだろうし、とのさまの方が豊かな暮らしができるよ?」

C「確かに…。」

ここまでで揺さぶりをかけ、疑問を抱かせる。ほとんどの子はスーホの方がいいに決まっている!と思っているはずではあるが。

自分だったら…逃げる?

T「じゃあさ、もし自分だったら、にげる?それともとのさまのもとにいる?」

ここで挙手をさせてみると、意外ととのさま派がいた。

C「だってお金持ちだし。」

C「殺されちゃうのは嫌だ」

C「もしかしたら、ちゃんとお世話してくれるかもしれない。」などなど。いいねえ。

T「じゃあ、なんで白馬はスーホを選んだんだろうね。」

ここから、スーホを選んだのはなぜか、考えていく。と子供たちをワクワクさせる。

だが、こちらが狙っているのは「スーホ」と「とのさま」の比較。つまり、人物の行動に着目させることである。

展開~~なぜ、白馬はスーホを選んだのだろう~

比較する対象を考える。

課題の提示 思考に迫らせる発問

なぜ?と思うと確認したくなる。さあやっていこう。

T「スーホについてまずは読もうか。」

T「人物について知るには、どうすればよかったっけ。」

C「何をしたかを読む!」

C「会話をよむ!」

さすが、よくわかっている。視点を確認して、人物の行動を読んでいく。

C「大人に負けないくらい働くから、優しい人だと思う!」

C「おばあさんのために働いているんだよ。やっぱり優しい!」

C「白馬を拾ったのは、興味からかな。かわいそうだったからかな。」

C「かわいそうだと思ったから、やっぱり心が優しい!」

そんな風に、読み取った文章からどんな人か読んでいく。スイミーやお手紙で散々行ってきたことだ。

T「じゃあ、とのさまについても考えていこうか。

とのさまは、スーホと違う?

とのさまサイド

とのさまについても同様に話を読んで見つけたことを出し合った。

さすが子供たちという気付きがたくさん。

C「ただの、ひつじかいって書いてある。見下してる!」

C「すばらしい白馬っていってる。多分1位だから欲しかったんだ。」

C「やっぱひどい人だ!」

そんなことを話していくが、これでは読みが浅い。ひどいというのは最初から分かっている。なぜひどいと感じるのか、その根拠はいったい何なのか、もっと突き詰めていく。

スーホととのさまにとっての「白馬」とは

さて、いったい何がスーホととのさまを違う人物であると認識させるのだろう。

T「でも、欲しいだけでは、ひどい人とは言えないよね。」

C「うーん、でもうばった。」

T「なんでうばったんだろう。」

C「素晴らしい白馬だったから。」

T「でもうばうなら、最初から奪っちゃえばいいよね。でも最初は違ったね。」

C「銀貨3まいおいていけ。」っていってた。

T「なんで銀貨なんだろう。」

C「金貨ですらない。やっぱりひどい。]

T「お金を渡そうとしたということは、これは何の代わり?」

C「3まいやるから、白馬を置いて行けってことだとおもう。」

T「ということは。」

C「白馬を買おうとしていた??」

T「つまり、とのさまにとって白馬は…。」

C「お金で買えるものだと思っている。」

まとめ~とのさまとスーホのちがい

ここまででタイムアップ。授業はいったん終わり。次回に持ち越しになった。

ここまでで、白馬に対する見方が違い、大切にしていることが二人で違うことが見えてきた。

スーホは、やさしさや、白馬との仲といった心が大切。

とのさまは、お金や見た目、自分のためが大切。

うん、面白いなあ。でもまだ足りない。今回は二人を比べただけであったので、次回はもう一人(一頭?)の大事な人物を加えて考えていく。

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