なかなかあわただしい日々が続き、更新ができていなかったので、改めて頑張ります。
導入~人物を読み取らせるために~
物語の確認
本時から、精査・解釈に入っていく。ただ、場面ごとに読み取りをさせてもつまらない。ここまでで物語はある程度学んできているはずなので、場面の様子や人物の行動に着目させるため、今回は子どもの疑問から発問を考えていく。
T「この前たくさん出した疑問を今日から読んでいこうね!」
T「さて、白馬はスーホに育ててもらって競馬に出たけど、とのさまにとられてしまったよね?」
C「うん!」
T「でも、スーホのところに逃げてきて、途中で矢を打たれてしまったよね。」
C「すごくかなしかった!」(みんな悲しそうに)
T「そうだねえ。なんで逃げたんだろうね。逃げなきゃ打たれなかったのにね。」
C「スーホが好きだったんだよきっと!」
T「でもさ。スーホは貧しいじゃない。それに引き換え、とのさまはお金持ちだし、なんでもしてくれるだろうし、とのさまの方が豊かな暮らしができるよ?」
C「確かに…。」
ここまでで揺さぶりをかけ、疑問を抱かせる。ほとんどの子はスーホの方がいいに決まっている!と思っているはずではあるが。
自分だったら…逃げる?
T「じゃあさ、もし自分だったら、にげる?それともとのさまのもとにいる?」
ここで挙手をさせてみると、意外ととのさま派がいた。
C「だってお金持ちだし。」
C「殺されちゃうのは嫌だ」
C「もしかしたら、ちゃんとお世話してくれるかもしれない。」などなど。いいねえ。
T「じゃあ、なんで白馬はスーホを選んだんだろうね。」
ここから、スーホを選んだのはなぜか、考えていく。と子供たちをワクワクさせる。
だが、こちらが狙っているのは「スーホ」と「とのさま」の比較。つまり、人物の行動に着目させることである。
展開~~なぜ、白馬はスーホを選んだのだろう~
比較する対象を考える。
なぜ?と思うと確認したくなる。さあやっていこう。
T「スーホについてまずは読もうか。」
T「人物について知るには、どうすればよかったっけ。」
C「何をしたかを読む!」
C「会話をよむ!」
さすが、よくわかっている。視点を確認して、人物の行動を読んでいく。
C「大人に負けないくらい働くから、優しい人だと思う!」
C「おばあさんのために働いているんだよ。やっぱり優しい!」
C「白馬を拾ったのは、興味からかな。かわいそうだったからかな。」
C「かわいそうだと思ったから、やっぱり心が優しい!」
そんな風に、読み取った文章からどんな人か読んでいく。スイミーやお手紙で散々行ってきたことだ。
T「じゃあ、とのさまについても考えていこうか。
とのさまは、スーホと違う?
とのさまについても同様に話を読んで見つけたことを出し合った。
さすが子供たちという気付きがたくさん。
C「ただの、ひつじかいって書いてある。見下してる!」
C「すばらしい白馬っていってる。多分1位だから欲しかったんだ。」
C「やっぱひどい人だ!」
そんなことを話していくが、これでは読みが浅い。ひどいというのは最初から分かっている。なぜひどいと感じるのか、その根拠はいったい何なのか、もっと突き詰めていく。
スーホととのさまにとっての「白馬」とは
さて、いったい何がスーホととのさまを違う人物であると認識させるのだろう。
T「でも、欲しいだけでは、ひどい人とは言えないよね。」
C「うーん、でもうばった。」
T「なんでうばったんだろう。」
C「素晴らしい白馬だったから。」
T「でもうばうなら、最初から奪っちゃえばいいよね。でも最初は違ったね。」
C「銀貨3まいおいていけ。」っていってた。
T「なんで銀貨なんだろう。」
C「金貨ですらない。やっぱりひどい。]
T「お金を渡そうとしたということは、これは何の代わり?」
C「3まいやるから、白馬を置いて行けってことだとおもう。」
T「ということは。」
C「白馬を買おうとしていた??」
T「つまり、とのさまにとって白馬は…。」
C「お金で買えるものだと思っている。」
まとめ~とのさまとスーホのちがい
ここまででタイムアップ。授業はいったん終わり。次回に持ち越しになった。
ここまでで、白馬に対する見方が違い、大切にしていることが二人で違うことが見えてきた。
スーホは、やさしさや、白馬との仲といった心が大切。
とのさまは、お金や見た目、自分のためが大切。
うん、面白いなあ。でもまだ足りない。今回は二人を比べただけであったので、次回はもう一人(一頭?)の大事な人物を加えて考えていく。
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