授業5年生

5年生「想像力のスイッチを入れよう」3、4時間目 筆者の主張に対する自分の考え

授業

さて、1年前の記事が思っていた以上にたくさんの人に読まれているため、続きの3時間目を書いてみる。

前時はこちらから

5年生「想像力のスイッチを入れよう」2時間目 要旨の読み取り
この時間は要旨を読み取ることに集中した。次回から討論に向けて話し合いを進めるため、筆者の言いたいことのキーワードや、事例を基に、伝えたいことを簡潔にまとめていく。付箋を使って叙述に沿って考えられるようにした。

本時では、要旨を読み取った後の言語活動について子供達と考え、読みを深めていく時間になる。

この記事で分かること

  • 文章の精査・解釈の仕方
  • 言語活動への繋げ方
  • 実際の授業の板書

導入

前時の学習から疑問を生む

T「前回の授業では何をしたっけ?」

C「要旨を読み取った!」

C「比喩が何を表しているか考えた!」

T「そうだね。」

前時では筆者の主張の意味を考えたことを振り返り、5年生の指導事項である、

「事実」と「考え」にもっていく。

T「これは筆者の考えだったね。考えを示すためにセットで書かれているものは何だったかな?」

C「事実!!」

先生
先生

主張は筆者の「考え」だね。

ではそれを主張するための「事例」はあるのかな?

もう少しひねって問うた気がするが、1年前のことなので曖昧・・・。

多分こんな趣旨の発問をした。

事例は4つ

「想像力のスイッチを入れよう」 下村さんの主張

主張を通すために、4つの事例を挙げていることを確認する。

それが文章の題名にもつながっている。

さて、本題はここから。

展開

下村さんの主張に賛成か、反対か

最初の時間で話し合った通り、今回は文章の内容が大事なのではない。

それに対して自分の考えをもって意見を述べ合うことをしたいというのが子供達の願いだった。

筆者の主張に対して、現時点での賛成、反対を聞いた。その結果半々に分かれた。

これは素晴らしい。

この賛成、反対には答えはない。それぞれが考えていることなので、発想は自由。

ただし、相手に納得してもらうためには、もっと読み込んで根拠を述べる必要がある。

これにより

文章の事実と考えについて深く読み取る

ことと

それを生かして自分の主張でも事実と考えを区別して述べる

ことを狙っている。

読みの単元だから話合いの力を伸ばしてはいけないなんて決まりはない。

評価はあくまで読み取りだが、こうして実践的に国語の力を使えるようになることが一番大事だ。

話し合うための「準備」のための準備

さて、4時間目は子供達がそれぞれグループに分かれて話し合い準備する。

それを丸投げしてしまうとただの雑談になる。

そこでいつも、「準備」のための準備をしている。

具体的には以下のことを予め考える。

  • つまらない討論&面白い討論とはどのような状況か
  • 何をもって討論の勝ち負けを決めるか
  • 話合いの際、どのようなことをすればよいか
  • 主張する際にどのような工夫ができるか

これを押さえておくだけで、話合いも、本番の討論も充実したものになる。

終わりに

1年前の実践を思い出しながら書いてみたので少し短い記事になってしまった。

子供達がやってみたいといった活動を実際に行う。これほど意欲が引き出せることはないと思う。

この話合い、討論が本文の叙述を基に白熱したことは言うまでもない。

何のために、国語を学んでいるか。

私は「言葉で人とつながる力」をつけて欲しいと思っている。決して「指導事項を身に付けて欲しい」だけではない。

明日からも学ぶことを楽しい、面白いと思ってもらえるように授業を作れたらと思う。

よし、頑張ろう!

授業に関するお問い合わせ、相談、御意見ご感想はこちらまでお気軽に。

(送ってくれた方、ありがとうございます。とても励みになります。)

コメント

タイトルとURLをコピーしました