授業2年生

2年生「スーホの白い馬」人物像から行動の理由を読み取っていく 6時間目

授業

前回の授業で、スーホととのさまの二人がいる中で、「どうして白馬は命を賭してまでスーホのもとへ帰ったのだろうか。」という課題を立てて学習した。

子供たちの中の疑問であった、「なぜ、とのさまはいころしてしまえと言った?」「なぜ白馬はスーホのもとにたどり着いた?」といった項目の答えがこの時間で明らかにできたらと思って授業を行った。

前時はこちら 2年生「スーホの白い馬」人物像を読む 5時間目

導入~前時の復習~

とのさまとスーホのしたこと

前回の授業で書いた板書をまずはプリントアウトして子供たちに配った。

T「スーホととのさまが違うというのはよくわかった。」

C「でもなんで白馬がとのさまを選ばなかったのかまだわかりきってない!」

T「そうだね。じゃあ今日は白馬についても考えていかないとだね。」

そんな話をしながら改めて板書を書いていく。

スーホ、白馬、とのさまの人物相関 (スーホの白い馬 第6時)

展開~白馬とのつながり~

スーホと白馬

前時からつなげるということで、ある程度は板書に書き込みをした状態からスタート。

(上記は授業が終わった後。最初は3人の名前とある程度の人物像だけ書いた。)

T「今日は白馬も一緒に考えようと話していたね。」

T「スーホが白馬にしたことや話したことは何があるかな。」

教科書に線を引きながら考えさせた。

C「よくやってくれたね。っていってる。」

C「兄弟のようにって書いてある。だから兄弟みたいなつながりなんだね。」

C「ずっといっしょだよ。って言ってる。」

C「白馬を取られそうになった時怒った!」

白馬とスーホのつながりは比較的簡単に見つかったようだった。「行動」「会話」に視点を置かせたので、クライマックスではないところからも読み取る子が多かった。

物語を読むときは、ぜひ、場面ごとに分けるのではなく、何度も読み返し考えを深められる子に育てたいと思っている。

とのさまが欲しかったものは??

反対にこちらは、競馬の場面から、逃げ出す場面までの2つしかない。ここから、とのさまがどのように白馬を見ていたか考えていった。

C「昨日も言ってたけど、銀貨3枚っていってるから、物みたいに扱っている。」

C「家来をつれて大いばりしている。」

C「なんで競馬を開いたんだろう。」(お、面白い疑問)

T「なんでだと思う?」

C「きっと娘に合うお婿さんを探していたんだよ。」

T「そうかあ。お婿さんの条件はなんだったっけ?」

C「1位になった人!」

T「じゃあ、1位になった人がお婿さんのはずなのに、どうして、スーホはダメだったのかな。」

C「貧しくて、格好もなんかボロボロとかだったから?」(ここら辺は記述にないから、読み取ったことを基にして考えていく)

T「ということは、とのさまが欲しかったお婿さんはどんな人??」

C「1位で、かっこいい、お金持ち!」

T「なんでだろう。」

C「きっと大事な娘の婿だから、ちゃんとした人がいいと思ったんだ。」

T「じゃあ、スーホはちゃんとした人じゃないんだ?」

C「そんなことはないけど、貧しい」

T「ということは、とのさまが大事にしていたことは?」

C「お金!」

C「あと見た目!!」

おおお、と思った瞬間だった。競馬をひらいたという面白い疑問から、人物像が読み深まっていく。

とのさまの人物像

とのさまにとっての白馬とは?

さて、話を白馬に戻していく。

T「なんで、白馬が欲しかったんだろう?」

C「1位の馬だから」

C「素晴らしい馬だったから!」

T「そうか、素晴らしい馬かあ。どんな点で素晴らしいのかな。」

C「見た目!誰もが見とれる美しい馬って書いてあるもん!」

C「あと1位だったから、速くてじまんできると思ったと思う!」

T「つまり、とのさまにとって白馬は友達や家族にしたいといいうわけではなくて、見た目速さ、というところで自慢したいと思ったんだね。」

C「そうそう。」

T「実は、友達や家族ではない、スーホと白馬のつながりとは違うというのは、とのさまのセリフからもわかるね。」

C「???」

T「スーホは白馬の事を何と呼んでいたかな。」

C「白馬」

C「兄弟みたいに話しかけたって書いてある。」

T「じゃあ、とのさまは何て呼んでいた?」

C「呼んでいない!」

C「いや、あいつって呼んでる!!」

T「そして、最後には?」

C「いころしてしまえ!っていってる。」

C「自慢したいから、どうしても逃げられたくなかったのかな。」

C「思い通りにならないと嫌だったんだね。」

白馬に対する、とのさまとスーホの違い

まとめ ~とのさまとスーホの違い、なぜ白馬はスーホを選んだのか~

ここまでで、人物の行動と会話に注目しながら、具体的な想像を広げてきた。

スーホは白馬のため

とのさまは自分のため

それぞれの行動をとっていたことがわかり、これにて授業は終了。

だけど、スーホと白馬のつながりが深いことは分かったが、それが命を懸けてまで逃げて帰るに値するものなのか、疑問がまだ少し残る。(子どもたちはもう満足かもしれないが)

ここから、スーホと白馬の間には何があったの次回の授業でまとめていく。

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