授業4年生

4年生「自分だけの詩集を作ろう」~国語と個別最適と1人1台端末を組み合わせたアイデア~

授業

突然ですが、俳句や詩、短歌の授業は好きですか?

これらの単元は大きく分けると「読むこと」と「書くこと」の指導事項が含まれることが多いです。

今回は4年生の単元を中心にアイデアをまとめてみましたが、俳句や短歌の単元でも同様の授業展開が可能ですので、ぜひ活用してみてください。

この記事を読むと分かること 

  • 自分だけの詩集を作ろうの言語活動アイデア
  • 具体的な指導と発問
  • chatGPTやAIによる画像生成の活用アイデア

導入~詩や短歌を探す楽しさを見いだす工夫~

クイズ「どれが先生の詩でしょう」

突然ですが、次のうち、私が作った詩はどれでしょう。

こんなクイズを出しながら、3つの詩を提示しました。

ちなみに上記の問いを出す前に

のように、言葉を楽しむクイズも行いました。

この時に

  • 比喩
  • 題名
  • 擬人法
  • 擬態語
  • 擬音語
  • 倒置法

などの技法を意識しながら問題を作れるとよいでしょう。

どうしてそう思ったの?

児童
児童

うーん、1つ目の「石ころ」かなあ

yuuh先生
yuuh先生

ほうほう、どうしてそう思ったの?

児童
児童

だってね?・・・

だって、という言葉の次には恐らく詩の技法や表現に触れた理由が出てくるでしょう。「言い回し」だったり、「例え方」だったりと、理由は様々ですが、子供たちは遊んでいるようで、実は言葉の使い方に着目しています。

ちなみに、これを読んでいる皆様は、どれが私のつくった詩かわかりますか?

ほかの2つは著名な方の作品です。

展開 プロに勝とう!~テーマの選び方、集め方、書き方のアイデア~

さて、上記を行った後、今回は「みんなも同じように探した詩に自分の詩を混ぜて友達にクイズを出してみよう。」という言語活動を設定しました。

ただのクイズが、実は詩の収集も、作成も、読み取りも網羅した授業になっていきます。

我ながら、なかなかよい言語活動ではないでしょうか。(笑)

言語活動身につくこと
詩の収集テーマに沿って自分の好み(=詩の面白さ)を自覚しながらいくつもの詩に触れた上で選りすぐりを集める。
詩の作成詩の技法を意識したり、テーマを意識しながら書きたいことを明確にして自分の詩を書く。
クイズの出し合い相手の詩をいくつも読みながら、表現している内容、技法を読み取った上で比較する。

テーマについて

なんでもいいですが、それぞれにテーマを決めてもらいました。

それにより、詩を「選ぶ」という行為が生まれます。

「選ぶ」ためにはいくつもの詩を「比較」し、「自分の好きな詩」の基準をつくって集めることになります。

集め方~意外と使わないインターネット~

インターネットで簡単に集められますので、子供たちはどんどん詩に触れていきます。

楽しい授業ですので、固い決まりはいりませんが、意外と本や教科書、または知っているものから集める、なんていう子もいました。

ただ、数だけは4つ程度、と制限をしました。

いくつでもよいですが、2つだとただの当てずっぽうになる、多すぎると読み飽きて詰まらない、比較しきれない、ということを考えたからです。

書き方~詩の工夫とは何か問う~

集めながら、友達にばれないように自分の詩も洗練していく必要があります。

書き始めると、プロの表現を真似してみたり、連の数を工夫してみたりと、学んだこと、読み取ったことを生かしてつくる姿が多くみられました。

一方で、書き方に悩んでいる子には当然教師がアドバイスをしたり、書きあがった子にはさらなる視点を与えたりするのは教師の役目です。

すべてを網羅できてしまう言語活動であるほど、教師の中では「これができたら」という指針をもっておくと、子供たちにも意味のあるアプローチができるようになると思います。

授業におけるAIの活用例

生成AIに詩を作らせる

最初の詩は、プロではなくAIが作成したものを見せても面白いです。(実際に私もやりました。)

はたまた、画像を読み込ませて、それに合った詩をレベルに分けて作る、なんてこともAIはできてしまいます。

たまに変な詩ができることもまたおもしろく、子供たちとどの言葉によって変だと感じるか議論すると、言葉の面白さや自分でつくることの価値を実感できるかもしれません。

作った詩を画像生成してみる

自分たちが作った詩を画像生成で表現してみることもできます。比喩などを使っていると、意外とへんてこな画像になります。

そこから、直接的な言葉だけでなく、比喩を使ったり、あえて言葉にしないのに伝わってしまったりするところに、詩や俳句、短歌の奥深さと面白さがあるということに気付くきっかけにもなります。

素敵な「耳」の詩も、AIに任せるとこんなへんてこな画像に…。

最後に~言葉って面白いと感じる瞬間って?~

今回は詩の「読むこと」「書くこと」のアイデアでした。が、やはりこの授業一つ考えても、人が言葉を扱うことにどんな価値があるか改めて考えさせられました。

機会には表現できない、奥ゆかしさや趣、これらを面白いと感じる子になったら、生涯言葉を大切にする子になるのではないか、と思ったりもします。

もし何かお困りのことがあればぜひ、こちらから連絡ください。(ちゃんと返せるように頑張ります。)

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